ムチツノガイ 鞭角貝 [r003029-83330:16]
ツノガイ科 DENTALIIDAE
Dentalium rhabdotum
Quality Grade Description
Height 25,29,30mm F+/++ 殻口少しチップがあります。
Remarks :
Height 25,29,30mm F+/++ 殻口少しチップがあります。
Remarks : 深い海の泥底で、この貝は細長い殻をわずかに傾けながら生きています。分布は本州から九州、さらに東シナ海へと続き、水深200〜620メートルの世界です。
殻の表面には12〜13本ほどのはっきりした稜が走り、その間に弱い肋が添えられます。全体には黒褐色の、鉄サビを思わせる沈着物が残ります。長く、しなやかな姿は、和名の由来どおり一本の鞭を連想させます。
この貝が属する掘足類は、頭部や眼を持ちません。代わりに砂泥の中へ身を沈め、captaculaと呼ばれる糸状の器官を伸ばし、有孔虫などの微小な生きものをとらえて暮らします。貝類の中でも、進化の道筋が大きく分かれた特異な仲間です。
紀伊半島・潮岬沖では、水深500〜650メートルからの採集記録があります。この産地は、深海性掘足類の分布を知るうえで重要な手がかりとなります。
本種は明治時代、日本の貝類研究を切り開いた研究者たちが集めた標本をもとに、1905年に記載されました。深海の闇と学問の歴史が、一本の細い殻の中で重なっています。
見えない世界で磨かれた形は、今もなお、深海が育てた時間の長さを私たちに語りかけます。
📍 和歌山県串本町潮岬ドレッジ 500-650m深
🌍 Cape Shiono-Misaki, Wakayama. Dredged from depth of 500-650m.
🌍 Cape Shiono-Misaki, Wakayama. Dredged from depth of 500-650m.
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