シュンプクシャクシ中間 [r007185-83346:32]
シャクシガイ科 CUSPIDARIIDAE
Cuspidaria chunfui
Quality Grade Description
Length 12mm F++/+ 殻頂付近に小さい孔がありますが、合弁個体です。
Remarks :
Length 12mm F++/+ 殻頂付近に小さい孔がありますが、合弁個体です。
Remarks : 本標本は、シュンプクシャクシとツヨウネシャクシの形質が交差する、きわめて興味深い形態を示します。殻表には三本の明瞭な肋が走り、その間に複数の細い肋が挟み込まれます。この配置は、両種の特徴が一つの殻面に同居していることを端的に物語ります。
肋の強弱と配置は偶然の産物ではありません。系統的に近縁なグループ内で、形態がどのように分化してきたかを読み解く手がかりになります。本個体は、その連続性を示す「中間的フォーム」として、分類学的にも重要な位置を占めます。
学名 Cuspidaria chunfui は、台湾を代表する貝類研究家・収集家である李春福(Chun-Fu Lee)氏への献名です。長年にわたる深海貝類研究への貢献が、この小さな殻に刻まれています。
産地の亀山島沖は、熱水噴出孔や複雑な海底地形が連なる海域として知られています。化学成分に富む環境は、独特の深海生態系を育み、多様な生物進化の舞台となってきました。
1990年代から2000年代にかけて、台湾のトロール漁船による調査で、微小な深海貝類の新種が相次いで記載されました。本標本もその流れの中で明らかになった一つです。深海という研究の難所から、静かな証言者が引き上げられた瞬間でした。
この殻は、分類の境界が固定された線ではなく、連なりとして存在することを教えてくれます。小さな違いの積み重ねが、生物の歴史を形づくってきたのです。
📍 春福杓子 台湾 宜蘭沖亀山島(龜山島)沖 深海 1990年代
🌍 Off Turtle Island, off Ilan, Taiwan. Deep water. 1990.
🌍 Off Turtle Island, off Ilan, Taiwan. Deep water. 1990.
View Specimen Images


